2012年11月29日木曜日

タイで交通事故の死者がゼロになっても、平均寿命は 0.4歳しか伸びない(訂正)

Twitterを見ていたら、「アジア諸国の平均寿命が日本より低い最大の理由は【交通事故】です。 若くして死んだ話はほとんどコレです。だからシートベルトを常に常用して普通車に乗っていれば、途上国に住んで早死にするとは言えない」という意見を読みました。

自動車に乗るときにシートベルトをする意見には賛成ですが、他のところについては、
・アジア諸国の平均寿命が日本より低いのは、交通事故ではなく医療の問題
・途上国で交通事故の死者がゼロになっても、平均寿命はほとんど変わらない
と思いました。タイの統計を調べて計算してみましょう。

#訂正:最初の計算は間違いでした。
基本データ
・2008年のタイの人口 63,389,730人(ソース
・2008年の平均寿命 タイ70歳 日本83歳(2011年度 世界の社会福祉年鑑)
・2008年のタイの交通事故死者数 11,775人(ソース

平均寿命の計算式は、ここは単純化して
(国民一人ひとりの余命の総和)/ 人口
で考えますと、
(人口63,389,730人 x 平均寿命70歳) / 人口63,389,730人 = 平均寿命70歳
になります。

交通事故で亡くなった方は若い方が多いので、平均15歳と仮定しますと、上の式には15歳で亡くなった方の数字が次のように入っているわけです。
((人口63,389,730人 - 事故死者数 11,775人)x 平均寿命 x 歳 + (事故死者数 11,775人 x 平均寿命15歳)/ 人口63,389,730人 = 平均寿命70歳

この式を解くと、x = 70.01歳、つまり
タイで交通事故の死者がゼロになっても、平均寿命は 0.01歳しか伸びない
ということになります。

逆に、交通事故の死者がどれほどいる社会だと、事故がなくなったときに平均寿命が日本と同じ 83歳まで伸びるのでしょうか。

((人口63,389,730人 - 事故死者数 y人)x 平均寿命 83歳 + (事故死者数 y人 x 平均寿命15歳)/ 人口63,389,730人 = 平均寿命70歳
この式を解くと、y = 1,211万人
つまり、交通事故によって平均15歳で亡くなる方が年間 1,211万人いる社会で、平均寿命が 70歳の場合は、交通事故がなくなれば寿命は 83歳になります。


#追記
長くなるので計算内容は省略しますが、人口6,300万人のタイで、年10,000人が交通事故で亡くなっているとすると、その事故死亡率は 0.000159。
事故が完全になくなるものとして、この事故死亡率を全ての世代の死亡率から引くと、平均寿命は 0.4歳長くなります。

計算にあたっては、この説明を参考にして、このデータの p110 を使わせて頂きました。計算結果を下に貼っておきます。


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