2014年12月6日土曜日

伝説の違法コピー屋を語る、異色のタイ映画「The Master」(「あの店長」)



サイアム系で行こう!の紹介記事を読んで、「The Master」(邦題:「あの店長」)を観てきました。映画は一部に再現映像がありますが、ほぼ全編がインタビューで、ちょっと異色の映画ですね。詳しい内容は上の記事に出ていますので、そちらを読んでいただくとして、僕はちょっと別の視点から語らせていただきます。

この映画の一番すごいところは、映画の海賊版という違法行為について、インタビューを受けた映画関係者が率直に語っていることだと思います。映画を観始めると、出演者たちは割と簡単に口を割って(笑)伝説のコピー屋「ウェンさん」(眼鏡のおじさん)のことを話し始めます。劇場公開の映画で違法行為を語るってすごすぎる。

では皆はウェンさんの違法行為を責めるのかというとそうではなく、過去には「あの店がなくなったら困る」とばかりに、紙面では「あのおじさんの店」と書いて警察にバレないよう配慮したり、店で大量の映画を買ったりして、ウェンさんを影になり日向になり支援していました。なぜならば、彼ら映画関係者たちにとって、ウェンさんは他では手に入らない貴重な映画を観せてくれる映画会の大事な一員であり、身内も同然だったからです。映画館 HOUSE の創設者は、開館後にウェンさんを呼んだときは、まるで大事な先生が訪ねてくれたような気分だった、と映画の中で語っています。

彼らがウェンさんに持っていたのは、共犯意識だったのでしょうか?そこでこの映画は質問します。「海賊版は犯罪だと思いますか?」また、ウェンさんの映画を観ながら監督になった、ペンエーク監督やソンヨット監督に質問します。「あなたの作品の海賊版についてはどう思いますか?」この質問に対する答えには驚きました。ぜひご覧になって確かめてみてください。

映画は、皆に「その後ウェンさんに会いましたか?」と質問し、誰もが会ってない、知らないと答えて終わります。伝説の違法コピー屋はどこへ消えたのか、、、という謎を残して幕を閉じますが、実は出演者たちは知っていて、みんなでウェンさんをかばっているんだよな、わかってるよ、と思わずにいられませんね。

あと余談ですが、ウェンさんの店で人気があった作品として、ゴダールやウォン・カーウァイの他に、「リング」や「回路」、ジブリ作品など日本映画が挙がっていたのは、日本人としては嬉しい箇所です。

RCA の HOUSE で2014年11月27日より公開、年内は上映? タイ語音声のみ、字幕なしです。

2014年10月21日火曜日

バンコクにある貨幣関係の博物館

1. タイ中央銀行博物館 (พิพิธภัณฑ์ธนาคารแห่งประเทศไทย)

開館時間: 月曜~金曜 9時~12時、13時半~16時
入場料:無料
ウェブサイト:http://www.bot.or.th/English/BOTMuseum/
地図

運営:タイ中央銀行
備考:以前は個人でも見学できましたが、現在は団体のみ受け付けており、しかも書面による事前申請が必要だそうです。個人で見学するのは難しいですね。


2. タイ銀行博物館 (พิพิธภัณฑ์ธนาคารไทย)
開館時間: 月曜~金曜 10時~17時
入場料:無料
ウェブサイト:http://www.thaibankmuseum.or.th/eng/home.php
地図

運営:サイアム商業銀行
備考:アンティーク・コインを展示、タイ周辺国の古銭も充実。SCB銀行の設立当時の通帳、帳簿、計算機なども実物を展示。おすすめ。2階右手にある投入口に10バーツ硬貨を入れると記念硬貨が出てくるので、10バーツ硬貨を忘れずに持って行きましょう。博物館入口で駐車場のスタンプを押してくれます。写真撮影不可。


3. コイン博物館 (พิพิธภัณฑ์เหรียญ)

開館時間: 無休 10時~18時
入場料:無料
ウェブサイト:http://coinmuseum.treasury.go.th
地図

運営:タイ財務省財務局
備考:2014年8月1日に開館。カオサン通り近く。建物にはお金をかけていますが、肝心の展示や硬貨はさっぱりで、わざわざ行くほどではないですね。写真撮影可。


4. タイ王室紋章・貨幣博物館 (ศาลาเครื่องราชอิสริยยศ เครื่องราชอิสริยาภรณ์ และเหรียญกษาปณ์)

開館時間: 無休 8時半~16時
入場料:10バーツ(60歳以上と児童は無料)
ウェブサイト:http://http://emuseum.treasury.go.th
地図

運営:タイ財務省
備考:エメラルド寺院の入口手前、右側の建物。王室に関わりのある装飾品、宝石、食器、刀や、エメラルド仏の着替え等が展示されている。最後の部屋でタイの硬貨、貨幣を展示。数量が非常に多く、とくにラマ4世時代以降の硬貨が充実している。王宮観光に来た外国人団体客が多く、少々騒がしい。1階に記念硬貨の販売店あり。写真撮影不可。

参考
ウィキペディアタイ語 タイ国内の博物館一覧 経済関係

2014年3月23日日曜日

タイ映画『すれ違いのダイアリーズ』が抜群に面白い件 (ネタバレなし)

2014年3月20日に公開されたタイ映画『すれ違いのダイアリーズ』(タイ語原題:キットゥン・ウィタヤー 英題: Teacher's Diary) が抜群に面白かったのでご紹介。



舞台はチェンマイの湖畔にある小さな小学校。物語は、この学校に赴任してきた男性教師ソーンが、かつてこの学校で教師をしていたエーンの残していった日記を見つけるところから始まります。

小学校は人里離れた場所にあり、ソーンの生徒はたったの4人。生徒は月曜から金曜まで泊まりがけで通学してくる。教師ソーンも学校に泊まりこみで、携帯の電波もなく、電気もなく、やることといったら、、、エーンが残していった日記を読むことくらい。

日記を読み進むうち、ソーンはだんだんとまだ見ぬエーンに想いを寄せていく。果たして彼らは会うことができるのか!?という恋愛コメディです。

この映画を作っている GTH という制作会社は、タイでは面白い映画を作ることで有名です。この映画のニティワット・タラートン監督は、過去に「フェーンチャン 僕の恋人」(ただし共同監督)、「Seasons Change」、「ニーターム・ガリレオ」を監督していますね。

この映画は、これまでの映画作りで得た知識と経験を総動員したのだと思います。とにかくシナリオの練り具合が半端じゃない。練りに練った脚本と、主役、子役、脇役のキャスト陣も素晴らしく、チェンマイの美しい風景、音楽と合わさって、とても良い映画に仕上がっています。英語字幕もありますので、ぜひご覧くださいませ。

また、この映画に詳しいライターさんが書いたブログ Khajochi Blog を見つけました。
このブログには、映画の細かなエピソードがいろいろ紹介されていましたので、引用させて頂きます。

・この話は、ジラ・マリクン監督の経験を基にしている。彼が会社で働いたとき、机の中に前任者の日記を見つけ、その持ち主と結婚した(!)。
・もうひとつ基になったのは、GTH幹部社員がかつて携帯の電波もない学校で勤務した経験。
・題字はよく見ると青色の刺繍になっている。タイの学校は制服にクラス名を刺繍しますね。
・映画にはウィタヤーという名前の人物は登場しない。ウィタヤーは学問という意味。
・映画の舞台になった学校はチェンマイから南に 160km ほど下ったランプーン県内に実在する。
・ただし学校のセットは実在の学校を基に作ったもの。
・ニティワット監督の過去作品(「Seasons Change」、「ニーターム・ガリレオ」)に出演しているチュティマ・ティーパナートが、主演俳優の元カノ役でゲスト出演している。
・ソーンは教育部長と面談するときに、東南アジア競技大会のジャンパーを着ている。

主題歌「ต่างกัน」(違わないよ)も映画とよく合ってます!
hana さんがここで歌詞の日本語に訳していらっしゃいますので、ご参考に。


追記:2015年9月15日、邦題が『すれ違いのダイアリーズ』に決まりましたので、題名を修正しました。

2014年3月2日日曜日

ラオス・サナカーム市への寄付旅行

2014年2月14日に、ラオスのサナカームへ寄付旅行に行ってきましたよ。

目的はふたつあって、ひとつは多くの方からお預かりした古着を寄付すること。
もうひとつは、3ヶ所の小学校へ、事前に下見に行ったときに頼まれた教材や資材、教科書を寄付すること。

寄付する古着は、すでに 150kg ほど集まっていたので十分だったですが、問題は教材や教科書。購入金額を計算すると、66,000円ほど必要となりました。そこで知人の方に寄付をお願いしたところ、みなさまから十分な額を集めることができました。ご協力、ありがとうございました。

また、寄付旅行にはいろいろな人に参加していただき、ラオスの田舎を見てもらえれば、、、と思いまして、同行者を募りましたところ、バンコクの吉田さん、韓国のミヨンちゃん、ラオスのリックくんから参加の希望があり、僕ら二人と併せて総勢6名の旅行となりました。

ナムクワン小学校には、教材、運動用具(サッカーのユニフォーム!)を進呈。このチームは、市のチャンピオンチームだそうです。

バーンナディー小学校には、教材、運動用品、黒板(材料の板、ペンキと工賃を寄付して作ってもらい、予算を節約)、水瓶を進呈。

寄付した水瓶。ポンプで汲み上げた水を貯めてから使います。水が染みだしていますね、、、

バーンナーソンブーン小学校には、教材、運動用品、72人分の教科書(一人分は三冊)を進呈。

この小学校では、1年生47人のうち35人、小学校2年生53人のうち37人が教科書を持っていないので、この72人の教科書を寄付してもらえれば大変助かる、、、ということでした。

教科書は生徒に貸して使ってもらい、学期が終わったら返してもらって、また次の生徒に繰り返し貸したい、と先生が仰っていました。たくさんの生徒の役に立つといいですね~

その後、2ヶ所で古着を配布。これは1つ目の村。

2つ目の村で古着を寄付。

寄付金を提供してくださった、林様、タンヤさん、村中様、山口様、立岩様、佐々木様、松下様。
古着を提供してくださった、本土先生、吉田様、渡邊様、山田様。
教科書を提供してくださった、Phommaxaisyさん。
同行していただきました、吉田さん、韓国のミヨンちゃん、ラオスのリックくん。
皆さんに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

古着を寄付されたい方がいらっしゃいましたら、バンコク近郊でしたら取りに伺いますので、お気軽にご連絡くださいませ。

最後に、今回の寄付旅行の収支明細を張っておきます。予算は 3,238,447 LAK (= 13,087 THB = 41,519 JPY) が余りましたので、次回の旅行に繰越とさせていただきます。